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親の判断力が心配になったら|売却・契約の前に知っておきたい成年後見と家族信託

お母さまとお孫さんが、お茶をしながら話す場面

ご両親の様子が以前と違うと感じたとき、おうちの売却や契約はどうなるのでしょうか。ご本人の意思の大切さ、成年後見制度(法定後見・任意後見)と家族信託の入口、元気なうちの備え方、相談先をやさしく整理します。

「最近、親の様子が以前と違う気がする。おうちのことを、このまま任せておいてよいのだろうか」。そんなご心配を抱えると、気持ちが落ち着かないものです。おうちの売却や契約を考える前に、この記事では、ご本人の意思の大切さと、判断が難しくなったときに知っておきたい制度の入口を整理します。制度の細かい点は、専門家や窓口にご確認ください。

売却や契約は、ご本人の意思がいちばん大切

おうちを売る、契約を結ぶ。これを決めるのは、所有者であるご本人です。ご家族が、代わりに決められるわけではありません。ご家族の役割は、ご本人の気持ちを聞き、情報をいっしょに整理することです。

当相談室は、面談でご本人の意思を確かめます。内容を理解し、ご自身で決めたいと考えているかを伺います。判断にお迷いのご様子のときは、その日にお決めいただかず、日をあらためます。面談の当日に、ご契約をお願いすることはありません。

また、「もの忘れがあること」と「判断ができないこと」は、同じではありません。判断のしやすさは、ことがらや、その日の体調によっても違うことがあります。気になるときは、かかりつけ医や地域包括支援センターにご相談ください。ご家族だけで「もう無理だ」と決めつけないことも、大切です。

ご本人に代わって、署名・押印することはおやめください

「親のため」と思っても、ご家族がご本人に代わって契約書に署名・押印すると、あとで契約の有効性が問われるなど、大きなトラブルになるおそれがあります。

やさしく笑う、ご高齢の女性

制度の入口は、3つあります

ご本人が判断しにくくなったときや、そうなる前の備えとして、次の制度があります。

法定後見 任意後見 家族信託
どんな仕組みか 判断能力が不十分になったあとに、家庭裁判所が後見人などを選び、ご本人を支援する 元気なうちに、将来の支援者と内容を、契約で決めておく 元気なうちに、財産の管理を、信頼できるご家族に託す契約
使う時期 判断能力が不十分になってから 元気なうちに備える 元気なうちに備える
相談先 家庭裁判所の窓口、弁護士・司法書士 弁護士・司法書士など 弁護士・司法書士など

一般的な特徴の整理です。実際の条件や手続きは、専門家や窓口にご確認ください。

成年後見制度は、判断能力が不十分な方を、法的に支援する制度で、法定後見と任意後見があります。家族信託は、財産の管理を、ご家族に託す仕組みです。どちらも、使い方次第で、ご本人の暮らしを守る助けになります。

ただし、注意点もあります。法定後見では、後見人は、ご本人のために財産を管理します。ご家族が自由に使えるわけではありません。後見人は、家庭裁判所がご事情に応じて選び、ご家族がなる場合もあれば、専門家が選ばれる場合もあります。また、ご本人が住んでいるおうちを売るときには、家庭裁判所の許可が必要になるなど、手続きが加わる場合があります。申立てから後見が始まるまでには、時間がかかることもあります。家族信託は、判断能力が不十分になってからでは、結べない場合があります。

元気なうちに、話し合い、備えておく

制度を使うかどうかにかかわらず、ご本人の判断力が十分なうちに、次のことを進めておくと安心です。

  1. ご本人の希望を聞く:どこで、どのように暮らしたいか。
  2. 数字と書類を整理する:収入、支出、ローン、固定資産税、おうちの名義など。
  3. 選択肢を並べる:住み続ける・貸す・売る・リースバック・ご親族に譲る。
  4. 専門家に備えを相談する:任意後見、家族信託、遺言など。

ご家族での話し合いの進め方は、ご両親のおうちをご家族で話し合うときの6つのポイントでご説明しています。相続の整理は、実家が空き家になる前にをご覧ください。リースバックだけが道ではありません。合わないときの別の道も、ご案内しています。

ご家族が、先にご相談いただいても構いません

ご本人がまだ迷っているときや、お話しするのが難しいときは、まずご家族が、情報を集めるためにご相談いただけます。ご契約を急ぐことはありません。

黄色いベストの男性と女性のイラスト

相談先の目安

  • 地域包括支援センター:高齢者の暮らしや介護の総合相談窓口です。市区町村が設置しています。くわしくは、地域包括支援センターとはでご説明しています。
  • 弁護士・司法書士:成年後見、家族信託、遺言などのご相談。
  • 家庭裁判所の窓口:成年後見制度の申立てについての案内。
  • 当相談室:おうちの選択肢(売却・リースバックなど)の整理のお手伝い。

まとめ

おうちの売却や契約で、いちばん大切なのは、ご本人の意思です。ご家族だからといって、代わりに決めることはできません。判断が難しくなったときには、成年後見制度や家族信託などの入口がありますが、手続きは専門家にご確認ください。何より、ご本人が元気なうちに、希望を聞き、備えておくことが、選択肢を広げます。当相談室は、ご本人の意思を面談で確かめ、日をあらためることもできます。無料の一括査定や、オンライン面談から、ご家族とご一緒にご相談ください。

この記事のよくある質問

ご家族が、親の代わりにおうちを売ることはできますか

売却や契約は、所有者であるご本人の意思が最も大切で、ご家族が代わりに決められるわけではありません。ご本人が判断しにくい状態のときは、成年後見制度などを使う場合があります。早めに、専門家にご相談ください。

成年後見制度とは、どのような制度ですか

判断能力が不十分な方を、法的に支援する制度です。判断能力が不十分になってから使う「法定後見」と、元気なうちに将来に備えて契約しておく「任意後見」があります。くわしくは、家庭裁判所の窓口や、弁護士・司法書士にご確認ください。

判断にお迷いのご様子のとき、当相談室ではどうしますか

面談でご本人の意思を確かめ、判断にお迷いのご様子のときは、その日にお決めいただかず、日をあらためてお話しします。面談の当日に、ご契約をお願いすることはありません。
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